山梨クィーンビーズ

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試合報告

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勝利の先に修正点

83-61、姫路との連戦初戦を制す

山梨クィーンビーズ 83-61 姫路イーグレッツ
(2025年12月26日/上郡町スポーツセンター)

ボックススコア

年内最後のゲームとなる今日からの姫路との連戦。フューチャーリーグ終盤戦、7チームがひしめく中で、順位とシーズンを通した好調な流れの両方を手放すことのできない一戦は、本日19時にトスアップを迎えた。

第1クォーター、クィーンビーズは立ち上がりから高い集中力を見せる。ダラーメ マレム ドイの2Pシュートで先制すると、片山菜々がアウトサイドから3Pシュートを立て続けに沈め、主導権を握った。インサイド、アウトサイド、そしてブレイクと、オフェンスの選択肢を広く使いながら効率よく得点を積み重ねていく。姫路は仲谷の3Pなどで食い下がるも、22-15とクィーンビーズが7点リードして最初の10分を終えた。

第2クォーターに入ると、姫路が反撃に転じる。那須、木下を軸に強くアタックし、点差を詰めにかかる展開となった。残り6分16秒、姫路の連続得点で24-21と迫られたところで、クィーンビーズはタイムアウトを要求した。タイムアウト明け、井上桃子が3Pシュートを沈めると、再び流れはクィーンビーズへ傾く。終盤、御子柴の3Pで姫路が食い下がる場面もあったが、池田沙紀、出原 菜月が連続得点で応戦し、前半を40-30、10点リードで折り返した。前半はマレムが11得点を挙げ、オフェンスを牽引した。

10点差はついたものの、姫路のディフェンスに苦戦し、オフェンスリバウンドが奪えない時間帯もあった。逆に姫路はそこを起点に走り、さらに一対一の守備で後手を踏む場面も見られるなど、もう一つ波に乗り切れないクィーンビーズであったが、試合の流れを決定づけたのは第3クォーターだった。

姫路は清川の連続得点、御子柴の3Pで追いすがるが、クィーンビーズのオフェンス効率も落ちない。マレムがインサイドで確実に得点を重ね、池田、出原がブレイクから加点。フィールドゴール成功率は前半の50%代前半から64.3%に上昇し、点差を一気に広げていく。残り4分25秒、41-55の場面で姫路がタイムアウトを取るが流れは変わらず、ハディ、高田 栞里の得点で最大19点差。62-43と、試合の主導権を完全に握って最終クォーターへ入った。

第4クォーターも攻めるクィーンビーズ。ハディがインサイドで加点すると、渡邊愛加が3Pシュートを含む連続得点を挙げ、点差は一時29点まで広がった。姫路も仲谷、御子柴がフリースローで応戦し、若林、清川がシュートを沈めるが、試合の流れを変えるには至らない。

終盤には石川 明日香、美口 まつりもコートに立ち、全員出場を果たす中で、マレムが16点、ハディが11点と強みであるインサイドを活かしながら、他の選手もバランス良く得点したクィーンビーズが、最後までゲームコントロールを貫いた。

最終スコアは83-61。
立ち上がりから前半に出たオフェンス、ディフェンスの課題を修正し、相手を突き放したクィーンビーズにとって、内容と結果の両面で価値ある一方、課題も残した1勝となった。

試合後、今日の試合の振り返りを語る石川ヘッドコーチ、キャプテン井上桃子ともに、勝利という結果とは別に、試合内容については、2025年最後の試合となる対姫路GAME2に向けた修正点が、頭の中で大きな割合を占めているようだった。

前節、姫路は現在2位のアランマーレと対戦し、2戦目を勝ち切っている。ホームでの連敗を避けるため、今日以上のエネルギーで向かってくることは間違いない。

そのエネルギーに呑まれるか、それを上回れるか。

西日本にも寒波が押し寄せる中、師走の上郡町スポーツセンターで繰り広げられる熱戦。
明日は16時トスアップです。

ファン・ブースターの皆さん。
年内最終戦、笑って年を越えましょう!!

試合後の談話

石川幸子ヘッドコーチ

前半は、相手のディフェンスに対してなかなかアジャストできなかった部分がありました。オフェンスリバウンドが少なく、セカンドチャンスからの得点が取れなかったことで、得点を伸ばし切れない時間帯が続いたと思います。シュートの終わり方もあまり良くなく、リバウンドに入る体制が作れなかったことで、相手に流れを渡してしまう場面がありました。

また、相手の強みである1対1の部分でも後手を取ってしまいました。スピードがあり、1対1の能力が高いチームだということは分かっていましたが、もう少し抑えられたのではないかという場面がありました。何人かの選手に得点を取られてしまいましたが、個々の特徴をもっと研究し、対応していく必要があると感じています。

加えて、いらないファウルをしてしまったことも課題です。簡単なファウルからフリースローで得点を与えてしまう場面があり、相手に流れを与えてしまいました。ディフェンスの強度を保ちながらも、状況判断を含めて、より賢く守ることが求められると感じています。

後半は、そうした点を修正しながら戦うことができました。ディフェンスをチームで守り切ることを意識し、ピックに対するディフェンスで苦戦した部分も、徐々に切り替えられたと思います。少しずつ点差を広げることができた点は良かったです。明日も引き続き、チームとしてディフェンスをやり切ること、そして相手の特徴にしっかりアジャストすることを意識して臨みたいと思います。

井上桃子キャプテン

前半は、インサイドをうまく狙いたいという意識が強くありました。ホームでの1、2戦目もインサイドでアドバンテージを取れていたので、そこを狙っていこうとしたのですが、ピックがうまくかからず、時間を使ってしまう場面がありました。良い形で中に入れたシチュエーションもありましたが、もっと簡単に得点を取れたのではないかという場面が多かったと思います。

インサイドを狙いすぎたことで、周りの動きが止まってしまったり、良い時間帯でも1対1を狙えていない場面がありました。まずはボールを持った選手が自分の1対1を狙い、その流れの中でポストを使えれば、ヘルプも寄りにくくなりますし、もっと簡単に1対1ができると思います。いきなり簡単なところを狙いすぎてしまったところは反省点です。

後半は、アーリーの展開の中でポストを狙ったり、ポストフラッシュから良い形で攻められる場面が増えてきました。そこは明日の試合の入りから意識してやっていきたいです。

ディフェンスでは、何本かレイアップに行かれてしまった場面や、ファウルをしてしまった場面がありました。1対1が本当に上手な選手が多い相手なので、もちろん1人で守る意識は必要ですが、抜かれてしまった後にチームディフェンスがどれだけ遂行できるか、その後のローテーションやリバウンドまで含めてやり切れるかが大事だと思います。

今日も、球際や飛び込みのリバウンドで相手に取られてしまう場面があり、少し弱さが見えてしまった時間帯がありました。そこはチームで、コートに立っている5人全員でやり切る部分だと思います。明日は、今日のような弱い時間帯が40分間の中で出ないようにしたいです。

また、2戦目を勝っている状況でもあるので、相手の要注意選手、特にシュートの上手な選手やサイドの選手に対して、いかにシュートを乗らせないか、プレッシャーをかけ続けられるかが明日は大事になります。試合の入りからそこを意識したいです。

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