山梨クィーンビーズ

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試合報告

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4連勝! 修正と進化で掴んだホーム勝利

修正力とチームの結束で見せた、成長の一戦。

山梨クィーンビーズ 90-58 姫路イーグレッツ
(2025年11月8日/山梨市民総合体育館)

ボックススコア

フューチャーリーグ第4節。
ホーム・山梨市民総合体育館に詰めかけたファン・ブースターの前で、山梨クィーンビーズは姫路イーグレッツを90–58で下し、今季4連勝を飾った。

立ち上がりは姫路が先制するも、クィーンビーズはダラーメ・マレム・ドイの連続得点で一気に反撃。
高さとフィジカルを生かしたインサイドアタックで主導権を握った。
「相手がゾーンを引きながらプレッシャーをかけてきて、少し対応が遅れた」と井上桃子キャプテンが振り返ったように、第1クォーター中盤から姫路がゾーンを敷き始め、クィーンビーズは一時リズムを崩し、得点が伸び悩む時間帯もあった。
それでも髙田栞里のシュートや坂田侑紀奈のスリーポイントで再び流れを引き戻す。
リバウンドでも優位に立ったクィーンビーズが、23–13と10点のリードで第1クォーターを終えた。

第2クォーターに入っても、クィーンビーズは勢いを維持し、池田沙紀が3Pシュートを沈める。
残り8分18秒にはスコアを26–15とし、姫路がタイムアウトを要求。
立て直しを図る姫路は御子柴、岡村らの3Pシュートを軸に攻勢をかけて対抗。
このクォーターの姫路の3P成功率は42.9%を記録し、クィーンビーズは外角のケアを強いられる展開となった。

残り3分17秒、須永のスティールから那須が速攻を決めて39–28。
流れを渡したくない石川幸子ヘッドコーチがここでタイムアウトを取り、一呼吸。
中盤からコートに立った上長美菜は、「スローテンポなオフェンスのリズムを変えたかった」と語るように、果敢にゴールへアタックしてチームを鼓舞。

終盤は両チームのファウルが重なり、残り1分11秒、那須に3Pを決められ44–37と迫られるも、最後は落ち着いて対応し、46–37と9点リードで前半を折り返した。
姫路の那須は前半だけで15得点を挙げ存在感を示したが、クィーンビーズは組織的な守備とリバウンドで主導権を手放さなかった。

後半は姫路ボールでスタート。
開始早々クィーンビーズはディフェンスで圧をかけ、姫路のターンオーバーを誘う。

石川ヘッドコーチが「後半は少し変化をつけたディフェンスがうまくはまった」と語ったように、チームはこの10分間でギアを一段上げた。
姫路はシュート成功率が12.5%に低下し、わずか5得点に抑え込まれる。
「3ピリ途中からディフェンスからブレイクの流れを作れたのが良かった」と井上キャプテン。
攻守がかみ合ったクィーンビーズが一気にリードを広げ、70–42と試合を決定づけた。

最終クォーターもクィーンビーズの勢いは止まらなかった。
残り7分36秒、坂田侑紀奈のリバウンドから石川明日香が走り抜け、そのままレイアップで80–47。
ベンチ、アリーナ全体から大きな歓声が沸き起こる。
その後も全員がアグレッシブにプレーを続け、攻撃の手を緩めず、90–58と快勝。
姫路とのGAME1に勝利し、チームは連勝を4に伸ばした。

スコアだけを見れば90–58の快勝。
しかし、試合後に話を聞いた3選手の口からは、むしろ“反省”の言葉が多く聞かれた。
三菱電機戦では立ち上がりから攻守に渡ってアタックしていたが、今回は前半に多少のもたつきが見られた。
それでも今のクィーンビーズには、その流れを立て直す力がある。

キャプテン井上はこう語る。
「結果だけでなく内容にもこだわるという点では、まだ改善の余地がある」と。

今日修正できたこと、そして明日へ持ち越したこと。
明日の40分間は、どんな姿を見せてくれるのか。
明日も同時刻13時トスアップのGAME2に、さらなる期待を寄せたい。

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ヘッドコーチ・選手の談話

石川幸子ヘッドコーチ

前半は苦戦する時間帯もありましたが、まずは勝ち切れたことが何より大きかったです。全員がコートに立ち、それぞれが役割を果たしてくれました。チーム全体で戦えた試合だったと思います。
後半はディフェンスに少し変化をつけ、それがうまくはまりました。姫路は走力のあるチームなので、前半に少し走られてしまった部分は反省点です。特に那須選手に前半だけで15点を取られたので、後半はそこへのアジャストを意識しました。リバウンド面でも修正できたと思います。
明日は連勝を伸ばせるように、前半からしっかり自分たちのディフェンスを徹底していきたいです。オフェンスではまだ細かいミスもあるので、そこを修正してより良い形でスタートを切りたいと思います。

キャプテン 井上桃子

前半は相手の11番・那須選手にレイアップを何本も許してしまい、37失点とディフェンス面で課題が残る内容でした。ハーフタイムには「失点が多すぎる」という話をして、後半の3ピリ途中からディフェンスを起点にブレイクへ繋げ、自分たちの流れを取り戻せたのは良かった点だと思います。

相手が1ピリの途中からゾーンディフェンスを仕掛けてきましたが、もっと早い段階でアジャストできたら良かったと感じています。中でうまく繋いでインサイドを狙ったり、寄ってきた相手に対して外へパスを出してスリーポイントを打つ展開を、序盤からもう少し作れれば得点を伸ばせたと思います。

今日は全員が出場できたことはすごく良かったです。ただ、試合前に石川ヘッドコーチが話していたように「結果だけでなく内容にもこだわる」という点では、まだ改善の余地があります。特にディフェンス面では、三菱電機戦でできていたことが今日は出せなかった部分もありました。相手に簡単にレイアップを許さないよう、チームとしてのヘルプや連携をもう一度徹底して、明日はさらに良い内容の試合をしたいです。

上長美菜

全員が出場できたのはチームとして良かったと思います。誰が出ても攻め切れる選手が多く、そこは大きな強みです。相手にセンターがいなかった分、マレムとハディが生きて、そこからの合わせも良かったと思います。
ただ、もっと点差は開けたはずです。プッシュの意識が足りなかったり、スロープレーが多かったりして、前半はなかなかリズムが上がらなかった。加速するところで加速できず、もったいない場面も多かったです。

後半はディフェンスからプッシュの流れが増えて、自分も1対1でアタックしていく意識を持ってプレーしました。
自分のスリーを警戒されても、ドライブで仕掛けてセンターを生かすプレーに繋げていきたいです。

髙田栞里

前回の三菱電機戦では、2日間とも全然何もできずに終わってしまい、本当に悔しい気持ちしかありませんでした。チームとしては勝てたけれど、自分の中では納得できなかったので、今日は“自分を取り戻す試合”にしようと決めて臨みました。早く自分のペースを掴み、自信を取り戻すきっかけにしたかったです。

結果として、今日は自分なりにやるべきことができたと思っています。少しホッとした部分はありますが、明日できなければ意味がないので、気を緩めずにまた挑みたいです。

チームとしては、まだまだ修正点が多い試合でした。1ピリ、2ピリで追い上げられた場面もあり、そこは甘さが出たと思います。全員が自分の役割をしっかり果たせば、明日はもっといい内容の試合ができると思います。

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